3 キャリア共通の Web 用ページの書き方

3 キャリア (i-mode, JSkyWeb, EzWeb) 共通の Web 用ページの書き方についてです。

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概要
ここでは DoCoMo, J-Phone , au の 3 キャリア共通で使える携帯電話向け Web ページの書き方をできる範囲で書き溜めておこうと思います。
　
当然、各キャリアごとのページを用意するのがベストですが、 個人運営のサイトではなかなか大変な作業です。 そこで、ここでは i-mode 用のページを基本として、 J-SKYWeb, EzWeb にも対応させることで携帯電話向け共通の Web ページを構築する方法を取ろうと思います。
　
Web 仕様
　
各キャリアごとの Web の仕様は以下のようになっています。
　
携帯電話キャリアごとの Web 仕様
Web サービス名 仕様
i-mode C-HTML
J-SKYWeb (パケット非対応機:0xシリーズまで) MML
J-SKYWeb (パケット対応機:51シリーズ以降) HTML
EzWeb (WAP2.0非対応機:cdmaOne 1000 シリーズまで) HDML
EzWeb (WAP2.0対応機:cdmaOne 3000 シリーズ以降) XHTML Basic
　
このようにばらばらですが、 J-SKYWeb (パケット非対応機) は スカイウェブサービスセンターが MML に、 EzWeb (WAP2.0非対応機) は EZ サーバで HDML への変換 がされるため、 基本的に C-HTML で記述すれば、全てに対応したサイトが用意できます。
　
ただし、自動変換の限界や各端末の機能制限から、 使用できない機能もあります。 以下では、それらについて書いていきます。

共通 Web ページ
画面サイズ
　
i-mode, J-SKYWeb, EzWeb いずれも最低でも、 横全角 8 文字 (半角 16 文字)×縦 6 行 の領域は表示されます。
　
横幅を全角 8 文字でも見られるように気をつけていれば、 さほど問題ありません。
　
ファイルサイズ
　
携帯電話キャリアごとの Web 対応ファイルサイズ
Web サービス名 対応ファイルサイズ
i-mode 5KB (2KB推奨)
J-SKYWeb (パケット非対応機:0xシリーズまで) 6KB
J-SKYWeb (パケット対応機:51シリーズ以降) 12KB
EzWeb (WAP2.0非対応機:cdmaOne 1000 シリーズまで) モノクロ端末 1.4KB (1.2KB 推奨)、カラー端末 7.5KB
　
いずれも、変換後の容量の制限で、実際にはヘッダーの容量なども含まれます。 そのため、若干の余裕を見ておく必要があります。 EzWeb のモノクロ端末は 1.2KB 推奨ですが、 C-HTML からの変換時には自動的に分割されるため、 さほど気にする必要はありません。
　
絵文字
　
i-mode 用の絵文字を使用した場合、J-SKYWeb はそのままコード番号が 表示されてしまいます。EzWeb は対応する全角文字に自動変換されます。
　
共有のサイトを作成するなら、使用しないのが無難です。 しかし、絵文字のない携帯サイトは味気ないですし、 少ない文字数で多くの情報を詰め込みにくくなってしまいます。 絵文字を使用したいなら、キャリアを判別して表示する文字を切り替える CGI/SSI を用意します。
　
通信速度
　
携帯電話キャリアごとの Web サービス通信速度
Web サービス名 通信速度
i-mode (503i シリーズまで) 9.6 kbps
i-mode (504i シリーズ以降) 28.8 kpbs
J-SKYWeb (パケット非対応機:0xシリーズまで) 9.6 kbps
J-SKYWeb (パケット対応機:51シリーズ以降) 28.8 kpbs
　
このように通信速度に差があるので、 最低速度の 9.6 kbps で快適に見られるようにすると良いでしょう。
　
パケット代
　
携帯電話キャリアごとの Web サービスパケット代
Web サービス名 パケット代
i-mode (503i シリーズまで) 128 byte = 0.3 円
i-mode (504i シリーズ以降) 128 byte = 0.2 円 (?)
J-SKYWeb (パケット非対応機:0xシリーズまで) 1 Kbyte = 2 円
J-SKYWeb (パケット対応機:51シリーズ以降) 128 byte = 0.3 円
EzWeb 0.27 円 (?)
　
これもまた差があります。 ユーザーにパケット代の負担をかけないために、 少なければ少ないほど良いでしょう。

共通 CGI
キャリア判別
　
CGIぽん、 futomi's CGI Cafe が情報が豊富で役立ちます。
　
EzWeb の USER_AGENT が特殊であるがゆえにキャリアを判別するには、 環境変数 HTTP_USER_AGENT、REMOTE_HOST を併用する必要がありますが、 携帯電話であるか否かを判別するのであれば比較的簡単です。
　
メール
　
キャリアによって使用可能な文字数が異なります。
　
また、J-Phone では J-SKYWeb が使えても、 メールが使えない機種があるため、 メールがないと使用できないコンテンツは全機種対応とはなりません。
　
ユーザー ID
　
i-mode では A タグか FORM タグに utn 属性をつけ、 ユーザーが ID の送信を許可した場合に限り、 USER_AGENT に端末の製造番号が付加されます。 FOMA では桁数が異なるので注意。
　
J-SKYWeb (パケット対応機) では 端末の設定でユーザ ID 通知が ON になっている場合、 USER_AGENT に端末のシリアル番号が付加されます。
　
EzWeb では端末固有の ID （サブスクライバー ID) が 環境変数 HTTP_X_UP_SUBNO として渡されます。 事業者コード 4 桁に続いて端末固有番号 10 桁の、併せて数字 14 桁です。
　
位置情報
　
それぞれ位置情報が扱えますが、使用方法も精度も全く違います。

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